現在のお住まいの他に、ご両親のお住まいを管理されておいでの方もおいでだと思います。
ご両親がお元気なときは思い出の詰まった実家があるというのは精神的な支柱として心強いものです。
そんなご実家も、ご両親が高齢になられてくると保全管理することが少しづつ難しくなってきます。
最近では自治体が各種指標を作って空き家が増えないように不動産所有者に努力目標を提示しているところも増えてきています。
いろいろな考え方ができるでしょうが、不動産を取り巻く市況はこれからも良くなる可能性は低いと考えています。
その要因として
高齢化社会が進行することで不動産を新規に購入する意欲を持つ若年層が相対的に減少すること。
派遣労働者やフリーターなど不安定な職業に就いている人の比率が増えてきていて、若年層の中でも住宅ローンを組んで購入することができる勤労者が目減りしてきていること。
家族構成が夫婦と長男長女の4人家族がスタンダードとなり、その長男長女が結婚した時にはどちらかの実家に居住することで、数的には新規の住宅購入の必要性が少なくなること。
などの要因が考えられます。
そのような時には、換金性の低い不動産ほど手放して現金化しておくほうが良いと思われます。
また、分割の出来無い不動産は相続が発生した時に相続人の間で争いの原因となることも多く見受けられます。
生まれ育った実家を処分するとなると、多くの思い出を手放すことに抵抗を感じることはよくわかりますが、経済的有効性から物事を判断することも必要な場合もあると思われます。